No.1037 槍ヶ岳(中崎尾根)

【活動データ】

0日目(12/27) 雪 移動

4:00大牟田発~19:00大町(ホテル泊)

1日目(12/28) 曇り時々晴れ -6℃

6:00ホテル発~車~新穂高9:00発~穂高平9:25~白出沢12:10~滝谷13:35~槍平15:25(小屋泊)

2日目(12/29) 晴れのち吹雪き -15℃

槍平4:50~奥丸山7:05~千丈沢乗越10:50~中崎尾根P2388より300m槍側12:45(泊)

3日目(12/30) 雪 -15℃

中崎尾根P2388より300m槍側7:00~槍平11:05~滝谷14:40~白出沢13:50~穂高平14:40~新穂高15:35

年末年始の山行は、北鎌尾根縦走を計画し、数ヶ月前からミーティング・装備計画・ボッカトレを重ね準備してきた。メンバーは4人で、予備日入れて最9日間の行程。グラム単位の軽量化にはこだわり装備重量は1人18kg未満に収め、北鎌尾根の核心の1つと言われる尾根取り付きまでの渡渉対策も入念に行い準備万全であった。

しかしながら、年末年始の大雪寒波が立て続けに入る予報を見て、入山前日に槍ヶ岳ピークハント(新穂高〜槍平〜中崎尾根〜槍ヶ岳)の予備プラン転進を決定した。

【山行行程】

(1日目)

9時出発。寒波の合間とあって、天候は晴れ無風、気温-8℃。先行パーティーのトレースが利用できたので快適に距離を稼ぐ。15時頃に槍平小屋到着。小屋付近では天候は曇り、太ももまでの積雪あり。槍平小屋西谷の雪崩を警戒し無人小屋で泊まる。

(2日目)

5時出発。天候は晴れ、気温-9℃。この日は槍ヶ岳直下の肩の小屋を目指す。翌日から天候が悪化する見込みであったので、肩の小屋に9日間分の装備(北鎌尾根と同じ装備)を持っていき天気が好転するのを待つ作戦を立てた。昨日からは新雪がなかったため、トレースを利用し順調に中崎尾根を詰める。しかし、高度を上げるに連れ風と雲が出始め、北側の空が真っ黒になっているのを確認。スピードを上げ、11時千丈乘越(2734m)に到着すると風速20~25mの暴風雪に見舞われる。立っているのがやっとの状態であったため、ロープを出し高度を下げ一時退避。小屋までの到達は困難と見て、中崎尾根の樹林帯(2400m)で幕営した。テント内で山岳気象予報メール(ヤマテン)を確認すると、冬型の気圧配置は長期化する見込み。停滞してもピーククハントの可能性は低いことから、翌日下山し別山域(甲斐駒ヶ岳)に転進することした。

(3日目)

6時出発。気温−15℃で風速15mの強風雪。昨日から60cmの積雪があり、トレースは完全に消え去っている。3日目になってやっとラッセル(膝上〜腰)開始。雪崩危険箇所はアバランチフォーメンションで対応し、16:00に新穂高センター到着。

【感想】

今回初めて、厳冬期北アの山行を経験したが、シビアな自然環境(低温・暴風雪・降雪量)での行動・雪崩発生リスク等の判断・重装備での長距離長時間行動・ルートファインディング・テント内生活技術など…総合力が試される山行だった。個人的には、正直まだまだ力不足な部分が多く、さらなる知識・技術・経験値を高める必要があると痛感させられた。九州から北アルプスにはそう何回も行けるような環境ではないが、身近な山での山行でも厳冬期北アを意識しコツコツと力を養っていきたい。

山岳冒険倶楽部 星と焚火

私たちはキャンプ、ハイキング、ロッククライミング、 山菜取り、紅葉狩り、探検、海外登山・・・ 山と森と自然から授かることのできるあらゆる恵みを いろんな方法で楽しみます。 皆さん私たちと一緒に山に出かけましょう。

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