テクニカルインフォメーション
アイススクリューセッティング時の注意
2002年時点の情報です
1.従来のセット
2.良質の氷の場合、この方が支持強度が高い
〈タイオフについて〉
従来、スクリューが根元まで入らなかったときはスリングでタイオフするのが常識でしたが、ブラックダイヤモンド社の実験によれば、氷からの露出長が5cm以下の場合はハンガーにカラビナをかけた方が支持強度が高い事がわかりました。5cm以上の場合はタイオフする方がよいのですが、680kgfでスクリューが曲がってスリングがハンガー方向へスライドし、900kgf~1600kgfでスリングが切断します。タイオフしなければならないような浅いセットは避けるべきです。
〈氷へセットする角度〉
スクリューをセットするとき、荷重方向に対して直角またはやや下向きにするのが一般的でしたが(図1)、新しい実験データは、良質の氷の場合はプラス角度でセットした方が(図2)はるかに支持強度がある事を示しています。
+15度と-15度でのセットを比較した場合、実に2倍以上の開きがあるのです。ただし軟弱な氷や脆い氷の場合はスクリューのスレッドに引き抜き強度を期待できないため当てはまりません。またこれらの実験は全てブラックダイヤモンドのアイススクリューのみを用いて行われていますので、異なる形状の物についても一概にはいえません。
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