※長ったらしく、面白くない文章だが、この山行を通して感じた私の心の声を、是非最後まで読んでほしい。
今回は平日ソロ遡行。
秋分の日も過ぎ、肌寒くなってきたので、水量の少ない脊梁源流域を候補地とし遡行計画を立てる。
結果、中ノ内谷(国見岳に直接上がる)&五勇谷左俣(ネットにはナゲアワ谷とも言うらしい)の二本継続遡行を計画した。
最初に五勇谷を溯行し、中ノ内谷との間の尾根を下降、中ノ内谷を遡行し、国見岳から登山道下山という欲張りコースだ。
先週、師匠達が同じ山域の沢に入っており、その記録から車道のガレ情報を入手していたので、駐車ポイントは迷わず済んだ。
そう。そこまでは、良かった。
秋雨の中、山深い道を運転し、駐車。
駐車後ふと、左後輪を見ると、なんだかフニャてる。笑
パンク!?ではなさそうだが、明らかに空気圧が低い。
「まぁ、スペアは積んでるし、とりあえず大丈夫か。」
と、支度を素早く行い、歩き出す。
ソロ遡行は、昨年から始めたが、複数人で行くのと比べ、緊張感は半端じゃない。
フォローをはじめ、助けも呼べないため、ちょっしたヒューマンエラーが命取りになる。
しかし、ソロだからこそ学べるところもあり、自分を成長させてくれる時間だ。
歩き出してから、しばらくして、片頭痛がする。一年に一度あるかないかの体質なだけに、いと珍しい。
なんだか、出だしから嫌な予感が、、、笑
さらに身を引き締めて歩を進める。
五勇谷橋までは車道二ヶ所がガレている。杉の植林地帯だ。やはり、植林の杉は根が浅く、水害の被害が出やすい。福岡県朝倉市での豪雨被害でも、自然林と杉植林の保水力の違いがクローズアップされた。
五勇谷橋からは、沢沿いの林道を歩く。沢を見ると、まだ新しい倒木の数が多いのに気付く。熊本豪雨(令和2年7月豪雨)の水害か。この谷は川辺川源流でもあり、川辺川の下流に続く球磨川源流でもある。あの日、ここで降った大量の雨水も、重力に従って川を下り、あの球磨川氾濫の水となったのだ。
そんなことを考えながら、林道をしばらく歩くと、まずは中ノ内谷と出合う。さらに、そこから尾根を回り込むと、五勇谷左俣出合いだ。
五勇谷出合いは、堰堤になっており、そこに巨木やガレ岩が積んである。
「最初は荒れているが、上部は原生林があるし、きっと大丈夫だろう」と言い聞かせながら、入渓。
しばらく歩くが、倒木や土砂が凄い。
そして、進んでも進んでも、その光景は良くなるどころか、どんどん酷くなる。
とても、遡行するような状態ではない。
苔むした岩など見当たらないし、
倒木した木を見ると、幹直径1メートル近くの自然林。ブナ、松、ヒメシャラ、、、
言葉を失うとともに、なんだか胸の奥が重苦しくなってくる。
ここに来る前、ネット上の過去記録を調べた時に目にした写真は、
下は苔むした緑絨毯に、綺麗な沢水が流れ、空を見上げると、原生林の緑レースカーテン。
そんな美しい源流風景を想像していただけに、この目の前の荒れ果てた光景が信じられない。
入渓前の下部は確かに、林道が作られ植林されていたが、ここは九州脊梁山地の源流域だぞ!!
なんで、こんな姿に、、、
この荒れ果てた沢が元に戻るには、果たしてどれ程の年月がかかるのだろうか。
毎年のように耳にする「50年に一度の大雨」がまた来れば、もう元に戻るとかの次元では済まないだろうし、他の沢も被害を受けていくだろう。
いずれは、こういった自然美が次第に数少なくなっていく。そんな時代に突入しているのかもしれない。
そんなことを考え出すと、悲しくて仕方がなくなる。。。
数十年前の脊梁山地は、笹薮が凄く、地に足が着かないほど密集していたらしい。
100m進むのに1時間かかったりして、縦走する人など、ほとんどいなかったと聞いている。
今は、鹿の食害で笹・スズタケをはじめ様々な植物が枯れはて、スズタケを巣としていた野鳥が減り、結果ブナハバチが増え、ブナの葉を食べつくされている。霧立越のあの美しい稜線もいつまで続くか分からないのだ。
話は遡行の続きに戻って、、、
谷は荒れ果て、上部まで詰めれそうにないため、緩いところから尾根に上がる。
急斜面且つブッシュが少しうるさい尾根だったが、そんなのはもうどうでもいい。
私の頭の中は「地球温暖化」のことで一杯だった。
何故そんな思いにふけたかというと、実は、この遡行の一週間前くらいに、地球温暖化に関する記事を目にして、色々と調べたばっかりだったのだ。
私には幼い子供が2人いる。
5歳の女の子と3歳の男の子だ。
私が仕事に行くときや、山に行くとき、どんな時でも、無邪気な笑顔で「頑張れ×2、エイエイオーッ!」とタッチして送り出してくれる。
そんな、可愛い子供たちが、これから、学校に行き、成人となり、働き、結婚、出産、育児、趣味etc...
可能性しかない将来を迎える訳だが、
その未来には、「地球温暖化による環境変化」という大きな壁が待ち構えている。
私が説明しても、分かりずらい故、まず以下の動画(環境省作成)を見てほしい。
①2100年 未来の天気予報 夏
②2100年 未来の天気予報 冬
このままいくと
こんな未来がもう80年後に待ち構えているのだ!!!!
2100年というと、、、
私の子供が80歳代、孫が50歳代、ひ孫が20歳代、、、
※孫以降は、いればの話だが、、、
想像可能な、そう遠くはない未来だ。。。
この動画や記事なんかを見ていたので、山行から家に帰るまで、色々と考え込む。
偏見持った持論だが、
今の高齢者から現役社会人の世代が人類史上一番良い時代を過ごしていると思う。
戦後の高度経済成長から現在に至るまでの世代だ。
この時代は、これまでの歴史から観ても、一気に文明発達した時代ではないだろうか。
事実、これまでのCO2排出量を年別に見ると、1990年から2020年の30年間で、CO2全体量の半分を排出している。
「成長・効率化・快適化」
一度知ったその欲は、満足することなく、今もなお拡大し続け、
温暖化収束の兆候は全く見えてこない。
むしろ悪化している。
私を含め、「足るを知る」ことを忘れてしまった現代人は、今この環境問題に向き合わないといけない責任がある。
そう偉そうには言ったものの、具体的な解決方法はまだ私には分からない。
社会や生活の仕組み・構造を大きく変えていかなくては、本格的には収束していかないかもしれないし、
個人的な行動だけでは、好転しないかもしれない、
しかし、まずは個人的なことでもいいから、やれることをやっていこうじゃないか!
細かいコトまでは色々言うつもりはないが、「必要なこと」と「必要以上なこと」をわきまえ、日々行動するだけでも
、個人レベルでは大きな成果になるのではないだろうか。
そういったこと・考え方を家族や友人に話し、それが連鎖していけば行く行くは大きなムーブメントになるのではないだろうか。
私も、できるコトから始め、どうやったらこの問題を解決できるかルートファインディングし続けようと思う。
※長々と話してしまったが、私なんかの言葉より、考えさせられる良い動画があったので、是非見てほしい!!!!
【異常気象と気候変動①】地球に住めなくなる日
https://www.youtube.com/watch?v=bWFAC7NkMn4
【異常気象と気候変動②】世界から批判を受ける日本の環境対策
https://www.youtube.com/watch?v=Q8xgcZLlvnM
世界でいちばん貧しいムヒカ大統領によるリオ会議スピーチ
https://www.youtube.com/watch?v=mc-iIZp5SI8
グレタ・トゥーンベリさんによるCOP25でのスピーチ
https://www.youtube.com/watch?v=m_lu6zFz5-Y
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